女性医療ネットワークで
HPVワクチンについてオンライン勉強会がありました。
ちょうど娘がキャッチアップで先日2回目の接種完了したし、
私も数年情報確認していなかったので、改めて勉強させていただきました。
HPV=ヒトパピローマウイルスとは、子宮頸がんの原因となるウイルス。
ウイルス感染だけですぐにガンになるわけじゃないので
シッカリ検診を受けていれば早期発見&早期対処もできますが
予防接種も大切です。
基本的な情報は、つぼちゃんもインスタで感染症のひとつに紹介してます。

さて予防接種の話に戻ります。
定期接種の対象は「小学校6年生から高校一年生の女子」
ただ一時、定期予防接種を推奨しない期間があり、
公費で受けられない世代がいます
それが1997年~2005年生まれの人。
キャッチアップ接種として、上記定期接種の対象じゃなくても
無料で接種できるようになっています。これが今年4月から3年間。
ウチの娘はちょうどその期間に入っているので
文京区にワクチン接種券を請求しました。
3回分の問診票などすぐに送ってもらえましたが
申し出ないとダメなんですね。。。
自費で接種済みの人もいるでしょうし、一律配布もできないのかな?
なぜその期間だけ予防接種が推奨されていなかったか
HPVワクチンの予防接種は、2013年4月に定期接種化されました。
ところが当時、ワクチンによる副作用が大きく報道され
6月には積極推奨が一時差し控えられました。
でも実際は、たとえば接種した人たち/プラセボ投与の人たちで、
副作用の発症率に差はなく、ワクチンのせいではない
という論文はたくさんあります。
日本で有名なのは2018年の『名古屋スタディ』という研究で
3万人に対して接種前後で比較した結果、
挙げられた24の症状がワクチン接種後に増えることはなく
因果関係はないというデータがでました。
2021年には韓国でも、33種類の有害事象について
コホート研究と自己対象研究した結果、どちらも因果関係はなかったという。
(片頭痛のみ11%上がったそうですが)
副反応と有害事象の違い
ところでこの違い、わかりますか?
副作用=副反応は、ワクチンが原因で起こる悪い症状のことで、
有害事象というのはワクチン接種後に起きた「悪い事すべて」のことです。
なので予防接種したあと転んでケガしても
食あたりでお腹が痛くなっても、
すべて「ワクチンの有害事象」になります。
リスクの比較
【子宮頸がんになるリスク】
女性が一生のうち子宮頸がんになる割合は…
1万人中132人
9割が子宮摘出など要治療
【有害事象リスク】
失神を含めた重い症状が、予防接種後に起きる割合は…
1万人中5人 9割が回復
※株式会社Kids Public代表(産婦人科医、公衆衛生学修士)重見大介先生による
女性医療ネットワークの勉強会講義で伺った内容
比較データの数字は、重見先生ご提供「みんハピ!」資料より
女性の8割は、一生に一度はこのウイルス感染になると言われており
異形成とか、前がん状態とか、一般的にはガンの初期?と
不安になるような検査結果も考えると132人よりもっと多いはず…?!
検診を受けて、検査結果が「異状なし」ではなく
謎の診断があったときのお話はコチラ
子宮頸がん検診「ASC-US」ってナニ?!
割合が低いから「ならない」と言い切れるわけじゃないですが
ガンになるよりはよっぽどイイ!
ということで、娘本人とも話し合って接種することに。
日本のHPVワクチン接種率は2019年のデータで0.6%、
重見先生の『みんハピ!』での2021年8月の調査でも14.4%と
少しずつあがっているものの、欧米は半数以上8割9割なのに
日本はとても接種率が低いのです!
せっかくのキャッチアップも見逃して
受けられる期間3年間が過ぎてしまう可能性も…!
情報は正しく集め、正しく理解して、
予防接種するかどうか決めてくださいね。
自分で判断しにくい未成年者の人は母親に相談するとか
コメントからのご質問も大歓迎です!
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