女性のライフデザインとピル ~前編

10代

定期的な排卵周期が確立するには約20周期
つまり初潮から2年以上経過すれば
ほぼ月経周期は一定していると考えられます。

初潮を迎えて数年は月経が不規則でもあまり問題視されず
「生理不順で当たり前」と言われがちですが
小中学校で始まった生理が、成人式の時まで不規則だったら
それは放置しないでほしいところです。

この時期に多くみられる機能性の月経困難症は、子宮が未熟であることやホルモンの変動によって起こるため、ピルが有効です。

特にトラブルがなくても、いつ来るか分からない生理に
不便さを感じれば、低用量ピルでのリズム調整を検討してもよいでしょう。

部活の大会や受験に生理がハンデとなるのは
その後の人生にも響きますし、
日常の学校行事にも邪魔されないことは
学校生活の充実にもつながります。

アメリカでは思春期の女性にも積極的なピルの使用が推奨されています。

ACOG(米国産婦人科医会)は
「思春期情勢におけるOC使用の禁忌はまれである」としています。

20代~30代

排卵と月経の周期は確立されて
最もホルモンの安定している年齢層ではありますが
社会的要因によるストレスで生理不順になることもある年代です。

生理痛が少しでもあったり月経トラブルがあれば
医療機関にかかって保険のLEP剤を、
避妊ピルは自由診療なので月経リズム調整や
将来健康な卵巣を保つためのケアとして応用することもできます。

妊娠希望しない時は確実な避妊、
欲しい時には良い状態を保った卵巣で妊娠に臨む「将来産むための避妊薬」

或は潜在するかもしれない子宮内膜症の進展予防
というセルフメディケーションを、私は推奨しています。

・・・40代、50代へと続く

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